ペリェシャツ半島 ワインツアー体験記

 
日本ではまだまだ知られざるワインリージョンであるクロアチア。
特に古いリージョンであるダルマチア地方では、古代ギリシャ時代からワイン造りが行われています
 
しかもクロアチアはインバウンド観光大国なので、ユニークな地元ツアーを提供するエージェントが各地に沢山あります。
名だたるワインリージョン近くの観光地には、通常、日帰りのワインツアーもいっぱいあるのです
 
東京クロアチア倶楽部も、取材や調査のためにワインツアーに何度も参加してきているのですが、今回(2023 年春)行ったツアーはダントツでよかった!
 
そこで、今回はこのツアー体験記を単独記事にしちゃいます。
ご興味ある方のために、このツアーを主催しているエージェンシーの情報なども載せておきますね〜
 
 

参加してみた!ペリェシャツ半島ワインツアー 半日コース

古代ギリシャ時代からワイン生産が行われてきているクロアチア。
その中でも一番最初にワイン造りが始まったのが、クロアチアの南側、アドリア海に面する地域ダルマチア地方です。

クロアチアのワインリージョン:ダルマチア地方

歴史が長い上、ここにしかない土着レア品種が数多く存在し、しかも世界のワインコンテストで上位入賞するワインを量産するようになってきているダルマチアは、まさにワイン好きが楽しく旅する要素メガ盛り!

 
街中でワインバーに行ったり、レストランでペアリングを試したり…という形でも十分楽しいんです、が。
やっぱりせっかくならワイナリー、行ってみたくないですか?
 
 
ですね。
実際、ドゥブロヴニクに観光に来たついでにワイナリー訪問する人が増えたため、ここ数年で、そういう人がワインを試飲できるテイスティングルームを設置するワイナリーも増えてきました

ワイナリー訪問 → ツアー利用を激推しする理由

さてクロアチアでは最近、テイスティングルームを開いたワイナリーが多くなってきています。
テイスティングルームがある=「見に来てもいいよ」ということなので、そういう所は、基本、個人で行くことも可能。

ただし、「来てもいいよ」は「いつでも、どんなタイミングでも歓迎しますよ」、では ない ので注意が必要なのです。

何と言っても、ワイナリーの本業はワイン造りで、メインのお客さんはワインを買ってくれる業者さん(ワイン販売店、ワインバー、レストラン、ホテル、輸出入業者など)。
そちらが忙しければ、どうしても、個人のお客さん対応はキャパオーバーでストップしてしまいます…。

そのため予約と事前アレンジが超重要なんですが、予約、事前アレンジ、車手配、急な予定変更対応 等々、全部自分でやるのはとても大変なんですよね…。

…という中で、それを全部、おまかせで一気にやってくれるのが、現地のツアー業者のワインツアー!

とにかく楽な上、いいワイナリーを選んで組んでいるツアーと出会えれば、ワイン通も思わず唸る実力派ワイナリーに気軽に行けてしまったりするかも(※今回そうだった)。
さらに、ワイナリーの人とガイドさんが仲良しだったりすると、いつも以上に気合をいれて対応してくれたりする場合もあって、個人で行くよりいい体験ができる確率、爆上がりなのです。

奇跡!東京クロアチア倶楽部史上最高レベルのワインツアー

さて、だいたい年 2 回クロアチアに行き、合わせて毎年 50 日間ほどクロアチアに滞在する東京クロアチア倶楽部、これまで数々の現地ツアーに参加してきています。
ワインツアーにも行きまくった結果、今では写真で「あ、このツアーは多分ここのワイナリー行くな」というのがわかるように。

ですので今回は、最初からお目当てのワイナリー(※ミロシュ Miloš)に行く可能性が高そうに見えたツアーを選んで申し込んでみました。
ただ、上にも書いた通り、ワイナリー訪問はワイナリーの方の都合が最優先されるものなので、写真にミロシュが入っていたとしても、その日そこに行くかどうかは運次第!

ラッキーなことに、今回は狙い通りミロシュも行くことができました。

そして、ミロシュをツアーに入れてくる時点で、おそらくこのツアーエージェントさんは何かしら思い入れがあるのかもな…と思ったその予想通り、これが過去最高のツアー体験の始まりだったのでした。

ワイン超絶ガチ勢:Croatian Wine Guy との出会い

さて、ドゥブロヴニク発着のツアーを利用する場合、多くは大きめのホテル、または旧市街の城壁外のどこかまで車で迎えに来てくれて、帰りも同じポイントに落としてくれる場合が多いです。
今回申し込んだツアーもその形式で、旧市街に宿泊していた東京クロアチア倶楽部は、旧市街のピレ門外、ヒルトン・インペリアルホテル付近でピックアップしてもらいました。

ピカピカのベンツのバンで颯爽とお迎えに来てくれたのは、今回のガイドの Bozidar Jukić(ボズィダル・ユキッチ)さん。
車にに乗り込むと、車内には先にピックアップされていた他のツアー参加者、イギリス出身のご夫婦)もいらっしゃり、挨拶の後、「さあ行くよー」といざ出発。
ペリェシャツ半島へ向かう道中、ボズィダルさんがダルマチア地方のワインと、ペリェシャツ半島というワインリージョンについて簡単に説明してくださいました。

そして皆であれこれクロアチアワインについての会話をするうち、なんとこのボズィダルさんが、ダルマチア、主にペリェシャツ半島のワインのプロモーションのために尽力していらっしゃる方だということが判明。

 
「ワインツアーしてるガイドさん」というか、むしろ、「ワイン専門家だけどガイドもしてる」方だった、ということですね

ボズィダルさん、『Croatian Wine Guy(クロアチアン・ワイン・ガイ ※インスタリンク貼っておきます)』として SNS で情報発信しつつ、ワインセミナーで講師をしたり、アメリカやアジア(残念ながら日本はまだ入ってなかった)などのプロモーションイベントでクロアチアワインを紹介したり、ドゥブロヴニクのレストランなどでペアリングやプロモーションのコンサルティングをしたり、幅広い活躍をするプロ中のプロだったのです!

 
ボズィダルさんの正体を知って、「そりゃ半日のワインツアーにしれっとミロシュ入れてくるはずですわ…!」と思いました
 
ついでに言うと、ボズィダルさんの奥様、ドゥブロヴニク出身で海外でもツアーやコンサートなどで活躍されているジャズシンガーのイネス・トリツコヴィッチさん🥰

そして今回のツアー、お目当てのミロシュもさることながら、組み立ても体験もさすが、まさに秀逸でした。

ペリェシャツ半島ワインツアー、実際の流れ

ストン到着 → ツアー開始

ペリェシャツ半島に到着し、すぐに最初のワイナリーに向かうのかと思いきや、半島の入口の町、ストンに車を止めるボズィダルさん。
「おや?」と思ったら、なんと、「ワイナリーに行く前に、せっかくだから名物の牡蠣と、地元ワインのペアリングを試してみたらどうかと思うんだ」という、魅力的なご提案が。

「そういえば、車の中で『牡蠣好き?』って会話あったな」と思いながら、参加者全員が「その提案乗った!」と意思表示すると、すぐにどこかへ電話するボズィダルさん…。
通常こういう予定外のオマケが発生する場合、牡蠣を出すおすすめレストランに連れて行ってくれる → 料金は各自でね、というのが多いので最初からそのつもりだったのですが、ここでボズィダルさんから「今回は牡蠣はツアー代込みってことで OK だよ」と!

「え、さすがにないでしょ?ほんとに??」と半信半疑状態ながら(※ほんとでした)、連れて行ってもらったのはストンの町の入り口すぐの所にある Konoba Baća(コノバ・バチャ)。
こちらで、名物である、すぐそこの澄み切った海で本日採れたてのストンの牡蠣つきで、ハウスワインを頂きました。

 
しかもさりげなく、単にお店に直行するのではなく、名所でもあるストンの塩田を見られる道を選んで通り、歴史や環境の話などもしてくれました

ボズィダルさんによると、こちらで出されるハウスワインはコルチュラ島出身で、今ではダルマチアを代表する白のプレミアム品種となっている土着ブドウ、ポシップと、同じくダルマチアで広く栽培されているルカタツのブレンド。

コノバ・バチャと系列のレストランは自前のワイナリーを持っているそうで、ハウスワインもオリーブオイルも自家製、というか自社製造しています。
ワイナリーを本業としているわけではないものの、それなりの規模でワイン生産をしていて、昔からこの地方の人が普段飲みでいただくワインの延長線上にありつつ、レストランクオリティのワイン作りをしているんだそうです。

さて、ストンでいただける牡蠣はヨーロッパヒラガキ。
平べったくて、クリーミーではないけど、その分ミネラル感と旨味がギュッと凝縮された、そしてかの有名な『牡蠣×シャブリ』のペアリングが生まれた時代のヨーロッパで主流だった、今では世界中のほとんどで絶滅してしまったタイプの牡蠣です。

そしてこのタイプの牡蠣は、柑橘系の酸味が感じられるキリッとしたさっぱり系ワインとの相性が非常によい…。
ダルマチアの食卓で好まれる白ワインがまさにこのタイプなので、今回いただいた牡蠣とテーブルワインはまさに最初からベストマッチ!!

これはこれから飲みにいく本気の『作品』レベルのワインとは傾向が全く違う。でも、地元でテーブルワインとして愛されてきた身近な美味しさのあるワインだから、飲み比べをあえてここで開始したら差が引き立って面白いんじゃないかな、って思ったんだよね

〜 ボズィダルさん 談
 
確かに、ここで、同じブドウ品種を使って同じ地域で作られている、毎日の食卓で気軽に楽しむ感じのテーブルワインを頂いたことで、作品レベルのプレミアムワインの何が特別なのか、というのがとてもわかりやすくなりました!
 
最初にツアーにハウスワインを入れた時は、周囲の人に「なんでそんなことするの?」とだいぶ突っ込まれたそうですが、実際やってみた身としては「さすがの目の付け所だなー!」と 100% 納得

ワイナリーその 1:Vinarija Miloš(ヴィナリヤ・ミロシュ)

ミロシュ テイスティングルーム

さて、美味しい牡蠣とテーブルワインで地元の食卓を感じて気分もあがったところで、いよいよここから、シリアスなワイン造りをしているワイナリー巡りです。

今回最初に訪れたのは、ペリェシャツ半島の真ん中を背骨に貫く山の斜面に畑を持つワイナリー、ミロシュ。

こちらのご当主、フラニョ・ミロシュさんは、クロアチアが民主国家となり、個人がブドウ栽培からワイン生産まで全てを自分でこなすワイナリーを経営することが許されるようになった直後から、独自の哲学に基づいた自然派ワイン作りを開始。
共産主義時代主流だった、アルコール度数がやたらと高く、とにかくパワフルに偏りがちだった土着品種、プラヴァッツ・マリを使って、繊細でエレガントな、世界のワインコンテストで勝てるワインが実現できることを証明しました。

今でもクロアチアワイン界で広く尊敬を集める、生けるレジェンドの一人です。

クロアチアでこだわりのワイン造りをする職人肌・芸術家肌のワインメーカーさんには「自分は畑のブドウ 1 本 1 本を知っていて、どの木がどういう性質か、どういう特徴があるか全部知っている」とおっしゃり、それを誇りとしている方がけっこういらっしゃるのですが、ミロシュさんご一家もそういう感じ。

これまで何度かミロシュさんご一家の息子さん達とお話をしたことがあるのですが、常に土地とブドウと天候と向き合っていて、なんというか、彼らのやっているのは「ブドウを育てる」「ワインを作る」ではなく、「畑とブドウの魅力をワインという形で引き出している」ことのような印象を受けます。

今年新しく建てましされたテイスティングルームは広くて快適。

山肌の傾斜&地下空間を利用したセラーも見せてもらった上で、テイスティングではロゼ(プラヴァッツ・マリ)、スタラグミット(白、ルカタツ)、プラヴァッツ・マリ(赤)、スタグナム(プラヴァッツ・マリのプレミアムライン)をいただきました。

ボズィダルさん、「チョコレートとミロシュのプラヴァッツのペアリングを試してみたくて」とダークチョコレートを持ってきていて、私達にも分けてくれました。
するとそれを見たミロシュ家の息子さんも会話に入ってきてくれて、その場は「ワイナリー訪問に行きました」というより「ワイン好きが集まってワインについて語り合いました」という雰囲気に…。

こういう展開も、ワイナリーとガイドさんの間にいい関係が築けているからこそ実現するものなので、参加者として非常にありがたかったです。

 
ちなみにミロシュのワインは Vins d’Olive さんが日本に輸入してくださっているのですが、本数の少ないプレミアムライン、スタグナムとスタラクミットは速攻完売してました…
 
だから、ツアーで行ったついでに、今回はスタラクミットとプロシェック(デザートワイン、プラヴァッツ・マリ)をワイナリーでお買い上げしてきたよ!
 
ミロシュはプロフェッショナルからの人気がとても高く、作ったら作っただけ買われていくタイプのワイナリーなので、一般むけのアピールをしているのを見たことがないです。
一般に広く知れ渡っているブランドではないので、ここをワインツアーに入れている時点でボズィダルさんのこだわりを感じます

ワイナリーその 2:Grgić Vina(グルギッチ・ヴィナ)

グルギッチ・ヴィナ

続いてのワイナリーはグルギッチ・ヴィナ。
こちらは山の中のミロシュとは違い、ペリェシャツ半島南側の急斜面に畑を持つワイナリーです。

…ここで、もしかすると、アメリカのワインがお好きな方なら、もしかすると響きでピン!とくるかもしれません。
グルギッチ → ガーギッチ、似てませんか?

そう、こちらはアメリカ、カリフォルニア州ナパ・ヴァレーにあるガーギッチ・ヒルズ・エステートの伝説的ワインメーカー、ミリィェンコ・”マイク”・ガーギッチさんの経営するワイナリーなのです。
ガーギッチ、というのは、アメリカに渡ったマイクさんが、アメリカの方でも初見で名前が読みやすいように、名前の書き方をちょっと変えた(Grgić → Grgich)結果定着した読み方なんですね。

マイクさんは、それまで旧世界のワイン一辺倒だったワイン界の評価をひっくり返し、アメリカワインの実力を世界に認めさせるきっかけとなったワイン史上の大事件、『パリス(パリ)の審判』で最高評価を勝ち取った、1973年 シャトー・モンテレーナ シャルドネを作ったワインメーカー。
ザグレブ大学でワイン作りと醸造学を学んだ後ドイツ → カナダ → アメリカと渡り、いくつものワイナリーで仕事をしながら徐々に頭角を現し、ガーギッチ・ヒルズを創立するに至ったマイクさんが 1996 年に故郷のクロアチアに飾った錦がこちら、グルギッチ・ヴィナなのです。

ペリェシャツのグルギッチ・ヴィナではプラヴァッツ・マリ(赤)、ポシップ(白)に特化してワイン造りをされているそうですが、どちらもアメリカのエステートのスタイルを彷彿とさせる、華やかでオークの効いた、クロアチアでは割と珍しいスタイルが特徴。

ボズィダルさんによると、アメリカのお客さんからの受けは、やはりこちらが一番よいそうです。
この前のミロシュとは全く異なる方向性にプラヴァッツ・マリの潜在能力を引き出しているワイナリーなので、飲み比べをすると、こんなに幅広い表現を可能にするプラヴァッツ・マリというブドウのポテンシャルがよく分かるんじゃないか、とおっしゃっていました!

 
マイクさん、今年 2023/4/1 にめでたく御年 100 歳に!!
 
おめでとうございます〜

ワイナリーその 3:Familija Grgurević(ファミリヤ・グルグレヴィッチ)

今回の最後のワイナリーはファミリヤ・グルグレヴィッチ。
こちらは、東京クロアチア倶楽部も、ワイナリーに行くことはもちろん、いただくのも初めて!

テーブルワイン → ミロシュ → グルギッチときて、ボズィダルさんが選んだ締めが未知のワイナリー…、期待が高まります…!!

グルグレヴィッチは、ワイナリーの多くが山中か南の海側の斜面に集中しがちなペリェシャツ半島において、めずらしく半島の北側にあり、しかも斜面ではなく、静かで平坦な入り江にあるワイナリーです。

 
海中熟成ワインで有名になり、日本のメディアにも何度か登場したことがあるエディヴォ(Edivo)ワイナリーのご近所。
エディヴォの海底熟成セラー(というか檻みたいなもの)がこの入り江の先あたりにあるのです…静かなので沈めたり潜ったりには向いている!

こちらのワイナリーはこれまでで一番規模が小さく、テイスティングルームも昔ながらの『お家、またはセラーの延長線にあるテーブル&椅子を並べたスペース』っぽい感じでした。

パッと見はなぜここが選ばれているのか、正直首をかしげてしまう感じだったのですが…、しかし、こちらもさすがボズィダルさんチョイス。

蓋を開けてみたら、ものすごいレア品種を使って、前例のないワイン作りをしている、ちょっと他のワインと同じ並びには置けない感じの突き抜けたワイナリーでした!!

グルグレヴィッチ家はこの土地でワイン造りを手掛けてきていて、今のご当主で 5 代目。
5 代目のアントさんはザグレブ大学でワイン造りの研究をして修士号もとっていらっしゃり、伝統的な手作業頼みのワイン造りを継続しつつ、現代の知識をフル活用して新しい可能性を探る、とても個性的なワインメーカーさんです。

なんというか、お話をしていても、ボズィダルさんとの会話の様子を拝見しても、あくなき研究心と地道な努力、しかし努力のベースはやっぱり研究心なんだろうな…と思わせる、要するに研究心の塊でありながら、「美味しいものは美味しい、美味しくないものは美味しくない」と言い切れる現実的な視点もバチン!とあって、あんまり見たことない感じの方でした。

個性の立ち方や姿勢がめちゃくちゃ面白い。

手掛けているワインも、もちろんペリェシャツの中心品種、プラヴァッツ・マリでのワイン造りもしつつ、同時に、グルク(Grk)というコルチュラ出身のとても気難しいブドウ、さらにはプラヴァッツ・マリ・スィヴィ(Plavac Mali Sivi)という、「これで単一品種ワインをつくるワインメーカーなんてクロアチア全体でも数軒しかないじゃん」というレベルで珍しいブドウでのワイン造りをしていたりします。

 
プラヴァッツ・マリ・スィヴィは存在は知っていたけど、あまりにレアすぎて飲める日が来るとは思ってなかったです。
ビックリしました
 
プラヴァッツ・マリ・スィヴィは普通のプラヴァッツ・マリの色素欠乏株。
遺伝的にはほぼ完全に同一種とみなすことができます。
コルチュラ島に生えていたプラヴァッツ・マリの株のうちの 1 本に、一部の実に色素が欠乏する変異が発現 → その株を増やしてみたところ、株分けしても同様に色素欠乏が発生することがわかったのでちょっと株分けして増やした → そうやって増やした株しか世の中に存在しない超絶激レア品種なのです

こちらでは、自家製のプロシュートとチーズ、パンもテイスティング時に一緒に出してくださって、アントさんも一緒に座って、グルクをペリェシャツ半島で育てるのがいかに難しいか、そういう挑戦は経済的にあんまりプラスにならないから何かしら思い入れないとできないよねー、とか、そういうお話をしてくださいました。

ボズィダルさんがここを選んだのは、たぶん、ワインの完成度やワインメーカーさんの魅力ももちろんだけど、それ以上にペリェシャツ半島というリージョンの持つ可能性を感じてもらいたくて、こういう尖ったところをツアーに入れているのかもしれないな…と思いました。

 
全然前知識がなくて、単純に「美味しい、珍しいワイン飲んでみたいな」くらいの気持ちで参加してもちゃんとその体験が得られるし、私のように過剰に掘り下げたいタイプの人でも驚かされる内容だし、まじで隙がなさすぎ…!!
 
ツアーサイト検索でたまたま見つけたツアーだったので、このレベルが来るとは全く思ってませんでした。
ツアー沢山行っていますが、このレベルのガイドさんとの出会いは本当に奇跡なので、ワインが好きで、興味をもって土着品種やローカルなワインカルチャーに好奇心を持ってくださっていて、「ドゥブロヴニク周辺に旅行したら、ワインツアー参加してみたいなー」と思っていらっしゃる方がいたら、ほんとオススメしたいです〜〜

ボズィダルさんのツアーに参加したい場合は…

1. 個人手配 → 公式サイトから自分で日程があうツアーを探し、申し込む

ボズィダルさんはワインプロモーションのお仕事の傍ら、ツアーエージェンシー『Insider Holidays』も経営されていて、観光シーズン中はプライベート、または少人数のワインツアーを主催されています。

ツアーにご興味があって、英語またはクロアチア語でのやり取りが可能な方は、直接彼のサイトを見て、ご旅行の日程にあるツアーがあるか確認してみるといいですよ。
インサイダー・ホリデーズのサイトへのリンクはっておきますね ↓↓

なお、『東京クロアチア倶楽部のサイト見て来た』と言っても特に何もないですが、この記事もご本人に許可を取って、「めっちゃよかったから日本で紹介するよ!!」ってお伝えして出しているので、コネが物を言うクロアチアにありがちな『知り合いから紹介きた感じ』がちょっと出て、面白がってくれるのではないかとは思います😄

2. 日本/日本語のわかる誰かにツアー手配の仲介を依頼する

英語またはクロアチア語で手配のアレンジをするのが心配な場合は、日本語でサポートをしていただける誰かに間に入ってもらい、申込みのお手伝いをしていただいてもいいかと思います。

この場合、もちろん、仲介手数料なり謝礼なりは別途かかることになりますが、「手配がきちんとできていないんじゃないか」といった、海外旅行時にありがちな不安を抱えた状態で現地に飛ぶ、あのなんとも言えない心配は回避することができますよ!

なお、「↑↑↑…っていうのはありですかねぇ?」と、同じダルマチア地方のフヴァル島在住の日本人ガイドさんで、旅行や移住に関するコンサルティングやコーディネーションなども手掛けていらっしゃる Yukiko さん (※インスタリンク貼っておきます)にお聞きしてみたところ、「手配のご依頼いただければサポートしますよー」って言ってくださいました!!

そして実はゆきこさんには、フヴァルに遊びに行った際に「今回のツアーめっちゃよかった!ボズィダルさん最強!!」とお伝えしてご紹介もしてあるので、もし本当に興味ある、という方いらしたら「東京クロアチア倶楽部が書いてたペリェシャツのツアー」と言っていただければわかるかと。

そして「特にワインツアー行かないけど。。」という方も、ゆきこさんのインスタめっちゃ写真綺麗で、クロアチアの魅力がよくわかるので写真見にいくだけでも価値あると思います〜〜。
ダルマチア本当に綺麗なので、ぜひぜひゆきこさんのインスタを通じて今のダルマチアを感じてみてください❤️

写真見られる分インスタおすすめしたいですが、公式ページもお持ちなのでそちらも貼っておきますね!

 
自分も昔まだそんなに英語できなかった時代は、「ツアーに参加するとこまで行けたらあとはどうにかなるだろ」と思いつつ、「でも申し込みがちゃんとできてなかったらどうしよう」「現地行って誰も現れなかったらどうしよう」「お金の払い込みちゃんとできたかな。。。」など、手配の方の心配が尽きなかったものです…
 
もし、旅行の他の部分で手配を頼む予定があったりしたら、ついでにこっちの申し込みのサポートもしてもらえないか聞いてみてもいいかもです。
商習慣が違う海外の会社に相手に自分で手配する怖さも回避できるし、なんだったらちょっと日程や時間などの交渉してもらったりまでできるなら、お金かけて手伝ってもらう価値は十分以上にあると思います〜

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